講師 嵯峨慈子のコラム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  2011年から始まったIMSIの新プロジェクト
TOUCH FOR WORLD International Week2012年の活動に向けてその1

オーストラリアの自然療法 海外出張報告2011秋 @
〜自然療法の大学とメルボルンのファンデーションハウスで働くセラピスト〜


講師 嵯峨慈子

 

 

★ 2011年の振り返り、そして2012年へ

 新年あけましておめでとうございます。2012年、皆様はどんな年にしたいでしょうか?

 また、どんな体験が待っているでしょうか?

 皆様にとって素晴らしい年になるといいな、と頭に浮かべつつ、私の方からも、昨年から今年にかけてIMSIで行ってきた活動のご報告をしていきたいと思います。

 まずは、昨年11月にIMSIの新プロジェクトTOUCH FOR WORLD International Week 2011(タッチ・フォー・ワールド・インターナショナルウィーク)が始動、11月に初運営を致しました。

   

 おかげさまでイベントは成功に終わり、スタッフ一同心地よい疲れと達成感を感じています。ご協力頂きました東京外国語大学関係者の方を始め、各企業・団体・個人の方々、卒業生の方々・在校生の皆様、本当にありがとうございました。心からお礼申し上げます。

 改めてご存知のない方にここで簡単にこのイベントの趣旨をご紹介しますと、この"ウィーク"は自然療法をテーマに学校や団体の垣根を越えて「横のつながりをつくること」「自分自身の知識を広げること」を目的とした活動です。

 IMSIは自然療法の国際学院ですが、私達もスクール業務をしながら、IMSIチームの特徴を生かして、もっと広い世界で何か役に立つことはないかな? と考えて、ひとつのプロジェクトをスタートしたのです。

2011年11月27日、世界自然療法シンポジウム物販・展示ブースの様子

 IMSIチームの特徴――それは、自然療法をテーマにした国際交流です。

 IMSIは常勤スタッフが5名という小規模校です。故に、ご存知の方もおいでになるかもしれませんが、スタッフは講座の担当だけでなく、教材の作成や在庫管理など日々の事務業務はもちろん、ウェブサイトの作成やデザインを行ったり、通訳や翻訳業務をしたり、広報や国際部として交渉したり、必要であれば経理的な業務もしたり・・・と一人何役もこなしながら日々活動をしています。

 その中で、皆、共通してもっている感覚に

 「世界の様子をもっと知りたい、体験したい、グローバルな視点で自然療法を考えていきたい」

 ということがあります。

 チームには、帰国子女でもともと国際感覚のあるスタッフ、私のように大人になってから貯金したお金で留学するなど、世界に出て体験することが好きなスタッフが集まっているのです。

 私がイギリスから帰国してこのスクールに入ったのも、そんな世界的な感じ、がするというのも変ですが、OPENな感じを受けたからだと今になって思っています。

 そんな私達を率いるディレクターの意思は、最もはっきりしています。

 スクールというと、もっと豪華な施設にと、設備投資にお金をかけたり、都心にサロンを何店舗も持つというスタイルもあるでしょうが、IMSIの場合はアットホームな教室というのをそのままにしつつ、スクール運営で得た資金は、スタッフが海外に出張にでて情報を得てくる、そして、日本では珍しいような臨床経験を持つ、まだ日本に来たことのないプロを海外から招聘して、ディプロマコースやセミナー、ワークショップなどを提供し続けることで、スクールの特徴づけ、IMSI卒業生、在校生に還元するという仕組みをつくっています。

 こうした方向性に基づき過去10年間、海外のプロや他の国の協会と交流を持ち、いろいろなコースやセミナーを実践してきました。

 2010年には初の英国IFPA協会のカンファレンスを主催者として運営、経験したことで前進。

 
 
2010年10月、IFPAジャパン カンファレンスで講演するガブリエル・モージェイ氏

 2011年からは、先ほどお話ししたTOUCH FOR WORLD International Weekという自然療法でつながるプロジェクトを始動し、11月に一週間という期間で行なわれ、海外からの専門家を4名お呼びして、それぞれにワークショップが行われ、約30の企業、団体、NPO法人の方にご賛同頂き、このプロジェクトのご協力、ご参加頂きました。(詳しくは公式サイトをご参照ください。http://t4wintlweek.com/)

 
 
世界自然療法シンポジウム、パネルディスカッションの様子

 このTOUCH FOR WORLD International Week 2011における私自身の役割は、企業の方と連絡をとったり、ご協力を伺う中で、シンポジウム来場者に楽しんでいただけるような企画などを行う・・・といったことがメインでした。

 自然療法を伝える他のスクール、業者さんなど、一般的にみると、関係ないとか、ライバル企業なのでは? みたいな団体もあるのでしょうが、そのような方とも対話をもつことで素敵な出会いもありましたよ。

 さらには、IMSI卒業生の方で、このイベントにご参加頂いた方からは、日頃の活動を伺ったり、中には

 「今はセラピスト活動を離れているけれども・・・」

 という方ともお会いしてお話したり。

 こうしてスクールではない場所で、それぞれの方にお会いできただけでも、とても嬉しくなるものですね。

 このプロジェクトを通して、日頃の講師活動、セラピスト活動から枠を越え、自然療法の普及について、いろいろな角度で学びが多い1年であったと同時に、人とのつながりを感じる、素晴らしい体験、新しい刺激もあった1年でもありました。

 一方、初開催のイベントウィーク準備が進められる中、IMSIではすでに2012年に向けての準備が開始していたのです。

 毎年、違う新しい海外の専門家を呼ぶことで、皆様にコンスタントに海外の臨床・症例、情報などを届けていくことテーマにしているIMSIですが、実はその裏で、毎回、ものすごい時間と労力、もちろんお金もかかっています。

 他の企業の方から

 「こんなに海外来日セミナーをしたら、全然お金もうからないでしょう?!すごい赤(字)ではないですか?」

 「いやー。私もスクールしているから、よく分かりますよ。これをスタッフで運営をするなんて大変ですよね。人件費まで出せないですよね? スタッフのサービス残業?」

 なんて言われたりすることもよくあり、まったく、その通りなので、

 「ははは。頑張っています」

 とお応えするしかないのですが・・・(笑)

 とはいえ、

 「効果は、最初は小さく目に見えてこなくとも、ひとつひとつ階段を上っていこう!」

 と決めたIMSIチーム、次の年も続ける覚悟で、2012年以降も見据えて、活動を開始してきました。

 ここから、その準備の様子を皆様にご報告に致しますね。

 

 

 

★ 自然豊かな国、そして情報が少ない地域、オーストラリアに注目してみよう!

 
 

 私が自然療法を学んだ主となる国はイギリスです。イギリスではアロマセラピーとリンパドレナージュを、また、自然療法ではなく、人材能力開発、教育の分野になりますが、アメリカでブレインジム(子供の成長・脳の開発プログラム)をそれぞれ学び、資格を取得し帰国しています。

 IMSIのスタッフも含めるとどうかと言うと、アロマセラピーやリフレクソロジー、リンパドレナージュといった理論と手技はイギリスやデンマーク、オーストリア、スペインなどのヨーロッパや南アフリカで、エサレンやブレインジム、ロミロミなどをアメリカ(ハワイも含む)で、そして中医学を始めとした理論や手技をベトナム、インドネシア、タイなどのアジアで・・といった国と繋がりがあり、各国の専門家と交流があります。

 そんな中で、今まであまり深く交流はなかったけれど、自然療法先進国の1つであるオセアニアに今回はフォーカスしていこうということになりました。

 時は2011年の1月のスタッフ会議。

 ディレクターから

 「2012年以降のテーマは女性と子供に役立つような情報を!  担当は慈子ちゃん(私の名前)で、場所はオーストラリアがいいのでは?」

 と声がかかりました。

 彼女のアロマセラピストでもある親友が、最近までオーストラリアに住んでいたこともあり、ナチュロパスやフラワーエッセンス、ワイルドフラワーなどのこと、またオーストラリアでは不妊治療が進んでいて医師以外にも自然療法士が様々な形で関わっており、その効果と実績を求めてこの国を訪れる人が後を絶たないこと、でもそうした情報が日本にはまだまだ入っていないこと・・・IMSIでいつかなにかオーストラリアについて取り上げることができるのでは??・・・といったイメージが、彼女の頭にどうも以前からあったようです。

 私にとってオーストラリアと言えば、夫婦でタスマニアを旅したこともあり、気に入った場所ではありましたが、それまでディレクターとこういった話をしたことはなく突然振って沸いたような話だったので、ちょっと驚きました。

 さて、IMSIのディレクターのことは、今まであまり書いたスタッフはいませんが、時々でてくる名前「富田順子」に、どんな人なのかな?  と思っている卒業生も多かったようですので、ここで簡単に紹介してみましょう。

 彼女はセラピストでも講師でもありません。中学・高校時代を英国で過ごし、そのときに一緒の学校で学んでいたのがIMSIの講師でもある五十嵐桂子先生。帰国後日本の大学に進み、在学中から通訳や翻訳の仕事をしていたそうですが、その後テレビ局やラジオ局での仕事を経て、現在に至っています。IMSI以外では西洋医学の美容クリニックの企画をする傍ら、自然療法とかエネルギーワークにも興味がある人で、このIMSIを長年、影で支えてきた人です。

 ディレクションも、ありきたりの企画調整をするというよりは、人の特徴を踏まえて仕事の指示する人間です。時に人の特徴だけでなく、方位学や数字、星など伝統的、統計的なものをベースにした発言が混ざるものですかから、私達スタッフが驚くこともあります。

 ちょっと驚いている私の横で、周りのスタッフに目を向けると、他のスタッフも

 「いいねー。うんうん。」

 と頷いています。

 ということで、私も、そうだなーオーストラリアって、自然がとても多い国、フラワーエッセンスとかも盛んだし、どんなのがあるのかな? と興味が湧いてきました。

・ ・・・ディレクターより

 「テーマは、女性と子供。オーストラリアはIMSIではまだ未開拓のところなので、まずはリサーチを開始して、良さそうなところを探してみて下さい」

 と言葉があり、私の仕事がスタートしました。

 

 

 

★ オーストラリア専門家のリサーチ

 しかしながら・・・最初から悪戦苦闘に!

 これは後々、オーストラリアを実際訪問して気付くことも多かったのですが、多民族国家と言うか、なんというか、より活躍している人が目立ちにくい国なのです。

 今までのIMSIスタイルと言うと、ガブリエル・モージェイのように元恩師など、もともと縁があったり、何よりも、ヨーロッパは住んでいた人間も多いのでスタッフの「勘」も精度が高い。

 またIFPAやリフレクソロジー協会のジャーナルをみれば、○○の会長とか、有名な人とか大御所が分かりやすくなっているのも特徴です。

 

 ということで、まずは自然療法系の協会のサイトから認定校、講師の情報を得ようとしたのですが、全ての認定校が公平というか?「人探し」が上手くいかないのです。

 協会自体も非常に民主的に活動されている様子、また、カンファレンスなどのスピーカーは場合によっては20人など、かなりの人数の名前がでてきます。

 そこで現在日本語でどの程度、情報があるかWEB検索をしてみますと、「オーストラリア・自然療法」なんて検索にいれても、留学とかワーキングホリデーのサイトが上がってくるくらい。

準備勉強をする日々

 こんなに情報が進んでいる時代なのに、

 「日本にはオーストラリアの情報、全然、入ってきていないじゃないの! 一体、どうなっているの?」

 なんて思いました。

 これに対して、イギリスだったら、例えばIFPAアロマセラピーの日本人留学生も多いくらいなので、たくさん情報が溢れています。

 「うーん。これは、どうしようかな? 生きた感じの情報が欲しいな・・・」

 と思っていたときに、一人のひとが思い浮かんだのです。

 「そうだ。まずは実際に現地に住む人に連絡をとってみよう」

 と。

 
 

 思い浮かんだその人は、ちょうどその3ヶ月前、2010年に日本初開催となったIFPAカンファレンスJAPANで全体講演を担当して下さったオーストラリア在住の"ナチュロパス"前田アンヌさんでした。

 新宿で行われたカンファレンスにいらして下さったIMSI在校生、卒業生の方には、記憶に新しいと思います。

 「オーストラリアの自然療法について、そして女性と子供をテーマに活躍している専門家を探している」

 と連絡をとってみると、前田さんからお返事が来て、メールの交換が始まりました。

 それから、いろいろと教えて頂くことになりました。

オーストラリア シドニー在住のナチュロパス 前田アンヌさん

 お話を伺ってみると、オーストラリアには「ナチュロパシー」と言う日本では聞きなれない自然療法のメソッドがあり、そのプロを「ナチュロパス」といい、多くの専門家が活躍しているとのこと。

 また、女性と子供がテーマとすると、豪州ではNatural Fertility Management 自然懐妊といって、自然療法を用いながら、より自然なスタイルで、懐妊をサポート、そして妊娠後、出産後も継続してサポートするプラクティスがよく行われていて、普及率からも世界でも進んでいるとのことを知りました。

 現地の方とのつながりを大切にしつつ、私自身は頂いた情報を整理しながらナチュロパスや、自然懐妊について自ら勉強しつつも、どのような人を訪問するのかをなどを考えながら準備を進めていきました。

 この準備についてはまた後ほど触れたいと思いますが、最終的には、オーストラリアで活躍する専門家との素敵な出会いにつながることとなりました。

 

 

 

★ いざ オーストラリアへ出発。

 オーガニックや環境意識の高い国、オーストラリア。

 自然療法を学ぶ皆様にも、きっと興味があって貴重な情報が眠っているはずです。

 オーストラリアというお国柄か訪問先とも調整もギリギリにならないと動かないこともあって、出発直前にスケジュールが決定しました。

 初めての交流なので、視野が少しでも広がるように訪問する場所や専門家の数を増やして幅をもたせようという試み、合計10人近い専門家を訪問するスケジュールを組みました。

 お茶やお箸など日本からのお土産と、IMSI TIMESなどIMSIの活動がイメージできる資料、そして事前リサーチした訪問先の資料でスーツケースがすっかり埋まってしまいました(笑)

 
 
国内産、オーガニックのお茶や箸職人が作ったお箸  

 その他、もともと育児・家事に堪能な夫とはいえ、4歳の息子を残して2週間以上家を空けるのは初めての体験。

 心配もありましたが、家族に応援されて、ありがたい気持ちとともに、頑張ってくるエネルギーが湧きあがるのも感じました。

 
 
何種類かのパンを作って、冷凍庫へ

 オーガニックのアルガンオイルとオーガニックキャロブパウダー、キャラウェイシードで作ったパン、ハーブパンなど、しばし外出するので、不在中家族が食べられるよう色々なパンを作って冷凍庫にいれておきました。

 

 

 

★ 旅の出発は、メルボルンから。到着後、そのまま自然療法専門の私立大学 エンデバーカレッジへ

 成田を夜出発。

 早朝のシドニー空港について、カンタス航空にてメルボルン行きの国内線に乗り換え予定でした。

 しかし、空港についてみると、メルボルン行きのフライトがキャンセルに。

 ということで、予約を取り直して2時間後のフライトでメルボルン到着。

 
 
シドニーからカンタス航空でメルボルンへ

 メルボルン空港から市内まではSKYBUSというバスがでていて、このバス(片道、豪16ドル)に乗ると、市内の中心地から滞在先のホテルまで無料の送迎サービスが受けられます。

 
 
メルボルン空港から市内まで便利なバスサービス SKYBUS

 ホテルに着き、荷物をおいて、ペットボトルの水をクイッと飲み、急ぎ足で自然療法のカレッジEndevour College of Natural Healthに向かいました。

 大学は市の中心部、エリザベス通り沿いにあります。

 大学訪問の目的は、事前にコンタクトをとっていたアン先生とお会すること。

 私が訪問した時期は、中間ホリディで授業はお休みでしたが、「スチューデントクリニック」は行っているとのことで、こちらのナチュロパシーの体験やクリニックの見学など、事前にアポイントをとっていました。

 

 

 

★ 自然療法の大学 エンデバーカレッジ ナチュロパスになるまで

 オーストラリアで自然療法というと事前リサーチでも分かりましたが、「ナチュロパシー」という学科が特に人気があります。

 また、その専門家のナチュロパスの活躍度も大きいのです。

 ナチュロパシーは、ハーバルメディスン、ニュートリション、フラワーレメディなどいくつかの自然療法を、それぞれのテーマだけでもプロフェッショナルを名乗れるくらいに深く勉強しつつ、かつ、それらを組み合わせて処方をするための知識と実践を学んでいく学問です。

 ナチュロパシーの教育について、バチェラーコースを卒業すると、日本で言う大学卒業の意味、学位が与えられます。

 期間はフルタイムで4〜5年かかるというのが一般的で、学位ですので、各認定カレッジは国や州が管理する指定の時間やカリキュラム内容をカバーする必要があります。

 その中には、薬学、ホリスティック学、西洋医学との関係など、細かく時間が設定されています。

 各科目はWEBの中にも詳しくでていますが、何しろ、内容量がボリュームたっぷりです。

 
 
エンデバーカレッジはメルボルンの真ん中にあります

 (詳細はこちらに、エンデバー大学ウェブサイト→http://www.endeavour.edu.au/

 日本ではアロマセラピーやハーバルセラピーなどの自然療法で学位になっていることはありませんので、豪州の教育水準と、そのスタンダードに驚きます。

 実際にアン先生に伺った話では、オーストラリアのナチュロパシー教育は世界からの評価が高く、イギリスやフランス、カナダから留学生もいるのだとか。

 「えっ、ハーバルメディスンやフラワーエッセンスなどは、イギリスが発祥の地でなかったっけ?」

 と驚きもしたのですが、この後、学校の中やクリニックを体験させてもらって、それもかなり納得すること
になるのです。

 

 

 

★ エンデバーカレッジの学生クリニック  

 
 
一般公開されている人気のスチューデントカレッジ

 このカレッジ併設のクリニックでのセッションは在学中の学生が行うものですが、これは一般の方も予約可能です。

 とても人気があり、1週間で1,000人のクライアントが訪れるとのこと。

 カレッジではナチュロパシー以外にも鍼、ニュートリション、ハーバルメディスン、ディープティシュー、リメディアルマッサージなどのボディワークなどを学ぶコースがあり、クリニックでは、それぞれのメニューが全て揃っています。

 クリニックのエントランスに入ると、27の部屋番号が書かれていました。

 アン先生に案内されて、お部屋を見学。各部屋はカーテンで区切るというものではなく、音が漏れないような独立したスペース、プライバシーの確保も意識されているつくりでした。

 実はこれらの部屋は、ナチュロパシー、ハーバルメディスン、ボディワーク専用だそうで、鍼治療の学生クリニックは別の階にあるのよ! と聞いて、これまたビックリ。

 広いのですね・・・。

 次に、ディスペンサーのお部屋を見学。

 
 
エンデバーカレッジ内のディスペンサールーム

 このお部屋には、ドライハーブ、ハーブティンクチャー、ハーブサプリメント、ニュートリションサプリメント、フラワーエッセンス、精油などなど、自然療法で使用するグッズが格納されているのです。

 日本には輸入されていないような物もたくさんあって、私は、まるで宝の山を目の前にしたような感覚で、興奮気味になってしまいましたよ! 

 
 
冷蔵庫の中にはベビー系のナチュラルメディスン

 ベビーケア用のニュートリションサプリメントを冷蔵庫の中に見つけたり、メルボルン近郊で生産されるローカルのオーガニックハーブの瓶詰め、さらには、数十種類のハーブのティンクチャー(ハーブのエキスが抽出されたもの)まで。

 このプロ用濃度のハーバルティンクチャーは、日本では手に入らないプロフェッショナルオンリーのもの。あまりの数の多さにスタッフが補充する時には、はしごがいるほどでした。

 
 
ハーバルティンクチャーがずらりと並ぶ棚 ケーススタディ中、フラワーエッセンスのブレンドをしている学生さん

 私が見学中には、学生の方がフラワーエッセンスのブレンドのためにこのお部屋に入ってきて、オーストラリアン・ブッシュフラワーのエッセンスをブレンドしていました。

 クリニック施設とディスペンサーを見学したあと、ナチュロパシーの体験をすることになりました。

 通常のナチュロパシーでは問診、視診、触診などの後、ライフスタイルについてのアドバイスと共に、ハーバルメディスン、ニュートリション、フラワーエッセンスなどの手法が混合、もしくは単一で複数処方されます。

 今回の体験は、時間の限りもあり、通常よりも少ない時間で、デモンストレーション的に行われましたが、担当して下さった学生のステイシーさんは、丁寧に問診をしてくれました。

 瞳の色をみるようなナチュロパシー的テストも体験。老廃物のたまり具合などが分かるそうです。問診の後、ステイシーさんはハーブなどが格納されているディスペンサーへ。

 
 
瞳を様子をみるナチュロパシー検査にトライ

 本来、クライアントは同行しないのですが、私も一緒に動き、少し見学をしました。

 ステイシーさんと共に一緒に担当して下さったのはアレックスさん。カレッジの学生クリニックでは、必ずペアの学生で一人のクライアントにつく仕組みがあります。

 
 
ナチュロパシーを担当して下さったエンデバーカレッジの学生さん  

 1人が、実際のコンサルテーションを行いつつ、問診などで、もう一人の学生と確認しながらセッションを進めていきます。

 そして、実際の処方の際には、カレッジの先生や専門のプロフェッショナルの方が、スーパーバイザーとして、アドバイスを行います。

 スーパーバイザーは処方内容以外にも、問診のとり方、処方の考え方などの指導も行います。

 1人のクライアントに学生2人と、先生一人が関わる仕組みということになります。

 このようなシステムはエンデバーカレッジだけでなく、オーストラリアの自然療法のカレッジでは、少々の差はあるものの、同じようなクオリティが確保されているのだとか。

 ディスペンサールームでの調整の後、セラピールームに一緒に戻り、プラクショナーからアドバイスをもらいます。

 
 
コンサルを終えて、アドバイスを受けます

 今回は私の皮膚症状と女性ホルモンのサイクルの主訴に対して、肝臓や腎臓のデトックス、血糖の循環をテーマとした4種類のハーブが選ばれ、混合ティンクチャーが処方されました。

 

 また、同時に、食生活で行うなら、ブロッコリー、キャベツ、アーティチョークなどの優先して摂取することで、サポートできるというアドバイスを頂きました。

 ナチュロパシーでは、ハーバルメディスンのほか、「Food as Medicine」というようなカリキュラムもあり、食べる物を自然療法としてとらえ、深く学んでいくそうです。

 丁寧に手書きで書かれたアドバイスシート。

アドバイスシートとハーバルティンクチャー

 生徒さんが使用している  モダンハーバル  メディスンの分厚い本EBM(エビデンス  ベースド  メディスン)によるハーブと自然系のサプリメントの本。

 
 
カレッジ内においてあった教科書  

 どちらも本も分厚く数センチは厚みがある重たい本。

 このほかにも沢山ありました。

 

 こちらの書類は、学生クリニックで必要とされる記録用紙。

 種類の多さに驚きました。

ケーススタディに使用する書類は、こんなにいっぱい!

 初めてのナチュロパシー体験で、オーストラリアの自然療法に興味を注がれつつ、次はアン先生のご厚意で見学させて頂いた特別レッスンでの様子を書きたいと思います。

 

 

 

★ エンデバーカレッジのアン先生

 

 

エンデバーカレッジのアン先生

 アン先生はご自身の勤務が終わるまでの間、私にクリニックやスーパーバイズの授業や学生面接など、ナチュロパシーのイメージがわくように、どんどん中にはいって見学できる配慮をしてくださいました。

 事前に連絡を取り合ったメールでは、先生の時間はタイトとお聞きしていましたが、私の興味深々な様子をみてか? フレンドリーで仲間の1人のような対応をして下さったのです。

 深い感謝です。

 場所は、クリニック裏にあるミーティングルーム。

 学生たちが集まって、スーパーバイザーからレクチャーを受けます。

 私については、

 「ヨシコは日本の自然療法の学校で講師をしていて、今回はオーストラリアの自然療法についてリサーチしに来ているの。この学校にも来てくれたので、ちょっと、ここで一緒に参加するわね」と声をかけて下さいました。

 

 

ミーティングルームでのレクチャーに参加!

 私の入ったレクチャーは、マタニティ、そして産後のママへトリートメントプランについての授業でした。

 偶然にも、今回の出張のサブテーマでもある「女性や子供をテーマとした自然療法」にピッタリあうような内容。

 ノートとペンを出しながら、スーパーバイザーの声、そして学生さんの様子をメモに取りました。

 夕方17時:30頃、すべての授業や仕事を終えた後、アン先生が

 「もし他にも質問があったら何でもどうぞ!」

 と声をかけて下さり、その後学校の中も案内して下さいました。

 他の先生方はホリデイ期間、またエンデバーカレッジ内のカンファレンス(豪州内に数ヶ所学校があります)により、みなさん外出中ということで、ガランとしていましたが、数種類のスタッフルーム(職員室)、教室を見せて頂きました。

 アン先生は週に4日間くらいカレッジで勤務し、ハーバルメディスン、ニュートリション、ナチュロパスになるためのいくつかの授業を担当しています。

 また、ナチュロパシー科の外部講師などをまとめたりする役、学校内のカリキュラム管理など、授業以外の仕事もしています。

 とてもフレンドリーな雰囲気をかもしだしている先生で、私が到着初日で疲れている様子をみてか

 「ちょっとカフェでひと休みでもする? 疲れたでしょう」

 とエンデバーカレッジ併設のオーガニックカフェにも連れて行って下さいました。

 

 

カレッジ内のカフェ。オーガニックのドリンクなどが楽しめます

 メニューには、ローカルフード、オーガニックの原料で作ったマフィンやパン、ケーキなどの文字があります。

 
 
ダンデライオンのラテとローカルの原料でつくるパンやスィート  

 私はハーブティとリンゴとシナモン入ったパンをご馳走になり、アン先生はダンデラィオン(タンポポの根)のラテを飲まれていました。

 今回の豪州滞在では、このノンカフェインのダンデライオンのラテも大好きになった飲み物のひとつです。

 

 カフェのお兄さんから、メルボルン地域で生産されるオーガニック・ロー(RAW)チョコレート、贅沢な生チョコのサービスも。

 遠慮なく、大きなかたまりを2かけ頂きました。

 カフェのとなりにはブックショップがあり、それとは別にカレッジ内にライブラリーもあります。

カフェのお兄さんから、とびきり美味しいチョコレートが!

 最後にアン先生の案内で学内を見学、ホリディ期間中で校内はガランとしていましたが、教室、そしてスタッフルームなども見学しました。

 スタッフルームは、ナチュロパシー科、ホメオパシー科、アキュパンクチャー(鍼)科、アドミニストレーション(事務局)、インターナショナル学生科などそれぞれの科目に別れた講師ルーム、がありました。

 講師の数からしても、勿論ソフトもそうですが、ハードの面でも、とても安心して勉強できそうな環境ですね。

 アン先生からオーストラリアの自然療法について、たっぷりお話を伺った後、

 「私も日本のことをいろいろと知りたい!」

 とご希望を頂き、夕食のお誘いを受けました。

 向かった先は、ベトナム人街のベトナム料理のレストラン。

 メルボルンの案内を見た時に、「いいなー。この街行ってみたいな」と思っていたのですね。私は1人でご飯を食べるより、仲間がいた方が楽しいし、美味しいと考えるタイプ。

 とても嬉しいお誘いで、即「もちろんYESです!」のお返事をしました。

 レストランでは、家族の時間を大切にするといわれるオーストラリアらしく、旦那様も同席する夕食になりました。

 実は、アン先生の旦那様は日本人の方、国際結婚をされたご夫妻は日本にだけでなく、パリに住んでいたこともあり、ドメスティックな感覚がゼロ。

 私もロンドンに住んでいた時、いろいろな国の人と住んだり、働いたりしたことが楽しい思い出になっていて、どんどんお話が進みました。

 私が英語を使うのは5年ぶり。

 前回はブレインジムの出張で出かけた2006年です。

 ボディランゲージは元々大得意(!?)とはいえ、海外初日でしたので、言葉の表現で迷うこともあり、旦那様にサポート頂きました。

 そうこうしながら、アン先生ご夫妻からエンデバーカレッジのこと、オーストラリアの自然療法のこと、私からは日本の法律やIMSIのことを話しながら、自然療法のミニ国際交流みたいな素敵な時間を過ごしました。

 アットホームの雰囲気につつまれながら、私自身は新しく友人ができたような感覚で、嬉しい体験でした。

 そして、お料理も驚くほど美味しく、ボリュームもたっぷり! 

 

 

アン先生とベトナム人街、人気のベトナム料理店で

 巨大なベトナム風お好み焼きも!

 お腹いっぱい食べて初日から、とても元気が出ました。

 アン先生は将来的に家族で日本に滞在する予定もあるのだとか。とても素敵な出会いに、これから末永く、交流を続けていきましょうと声をかけあっています。

 

 

 

★ メルボルン ファンデーションハウス  トラウマケア

 

 

メルボルンにあるファンデーションハウス

 この日はメルボルンにある難民支援を行うNGO組織、ファンデーションハウスを訪れました。この場所で自然療法・セラピストによってトラウマケアのサポートが行われているのです。

 オーストラリアといえば、過去にイギリスの流刑地となったことや、ヨーロッパ、トルコやギリシャなどの国々、アジアからも、新天地の場所として、世界各国からの移民が多い国。

 世界地図的な位置関係や、他の国と比べても、海外からの受け入れに対して、受容性が高いこともあり、自国での生活に苦難を感じる人たちが、難民として、数多くオーストラリアに入国している歴史があります。

 現在では、諸所の問題があり、受けいれに慎重姿勢をとってはいるものの、英語圏の国では考えられないほどの数の人が流れつき、そして、それに対しての直接サポートをしている国でもあります。

 さて、メルボルンのファンデーションハウスとは、どのようなところなのでしょう?

 サイトをみると、

What is Foundation House?
The Victorian Foundation for Survivors of Torture (VFST), or 'Foundation House' as it is also known, provides a
range of services to people from refugee backgrounds who have survived torture or war related trauma.
Foundation House provides direct services to clients in the form of counselling, advocacy, family support,
group work, psycho-education, information sessions and complementary therapies. Direct services to clients
are coupled with referral, training and education roles aimed at developing and strengthening the resources of
various communities and service providers.
Foundation House provides services across Melbourne with offices in Brunswick and Dandenong. Services are
also provided in a number of rural and regional centres across Victoria.
Foundation House is non-denominational, politically neutral and non-aligned.

 と書かれています。

 難民や、戦争や激しい苦難をしのいできた方のトラウマケア・サービスを行っている団体ですが、そのプログラムの核の中にコンプリメンタリーセラピー(補完療法)のメニューがあります。

 詳しくい情報はウエブサイト(http://www.foundationhouse.org.au/about/index.htm)で確認頂ければと思い
ます。

 オーストラリア訪問の2ヶ月前、メルボルンでの出張日程を考えているとき、先にご紹介した現地ナチュロパスの前田アンヌさんから、このファンデーションハウスで自然療法(ナチュロパシー)や、ボディマッサージをしているプロフェッショナルの人がいるとの情報が手に入りました。

 また、過去の豪州ハーバルメディスン協会のカンファレンスで、そこでの活動を発表して注目を集めていたということを聞いて、連絡先を入手、コンタクトを取ってみたのです。

 日本でも、東日本大震災に関連して、新聞やテレビ、専門家の間からもトラウマケアが必要と言われる状況の中で、

 「オーストラリアでのトラウマケアに対する自然療法ってどのように行われているのだろう?」

 という気持ちがありました。

 コンタクトをとった方のお名前は ジェニー・アダムスさん(Jenny Adams)。

 お返事では、

 「まだファンデーションハウスで働いている。その他、メルボルン市内の統合医療クリニック、自然療法の学校、エンデバーカレッジでのスーパーバイザーなどもしていて、忙しい毎日だけれど、それでもよければ・・・YOSHIKOにも会ってみたい。メルボルンでの空きスケジュールを教えてくださいね。」

 とのことでした。

 私もIMSIと自身の自己紹介、今回の出張の目的をシンプルな英語に直して、スケジュール予定を送り、ジェニーさんに見て頂きました。

 そして、運よく、ファンデーションハウスを訪ねつつ、ジェニーさんのお話も伺える機会を得たのです。

 ファンデーションハウスまでは、メルボルンから、市営のバスに乗りって、中心部から20分の位置。

 地図にあった停留所でおり、ファンデーションハウスに向かいます。

 ところで、メルボルンのバスの停留所には、番号がついています。

 

 

バス停には番号が付いている 上に停留所は3番という意味

 世界の、どこから来た人も、数字なら分かる、だから、自分がおりる停留所が誰でも分かる仕組み。

 バスの中から、自分の降りたい停留所の名前の字が小さくて見えなくても、数字だけは、はっきりと見えるので、どこで降りたらよいか、ドキドキしなくていいわけです。

 乗り過ごしなどが、心配ないわけで、とても便利でした。

 例えば、自分の降りたい停留所が23なら、20、21、22「さぁ次だ!」と心の準備ができるでしょう!?(笑)

 さて、バス停をおりて、あまり標識がなく、人気もない静かなところでしたが、印刷したグーグルの地図で再確認。しばらくして、ホームページでみたロゴと同じものをみつけて、ホッとしました。

 夕方の4時半のお約束で、少し前に到着。エントランスに入ると、こぢんまりとしたロビーがありました。

 

 

来た人は自由に飲み物を飲むことができる

 利用者の方がいらしたので、場所がら撮影は出来ませんでしたが、入口の横にセルフドリンクコーナーが置いてありました。

 受付で、ジェニーさんとアポイントがあることを伝えると、少しして、彼女が迎えに来てくれました。

 

 とても、優しい表情と柔らかな落ち着いた声の持ち主の方で、私もリラックス。

 きっと、ここに来る方も、この雰囲気に安心感を持つのだろうな? という気がしました。

 ジェニーさんに中を案内してもらいながら、最初にハーブやそのほかのトリートメントグッズが管理してあるスタッフルームなどを見学しました。

 中には数多くのハーバルティンクチャー、トリートメントに使うオイルとエッセンシャルオイル。エッセンシャルオイルは、エンデバーカレッジでもそうでしたが、メルボルンに研究機関を持つロン・グーバさんのエッセンシャルセラピューティクスのものが置いてあります。

ナチュロパスでボディワーカーのジェニーアダムスさん

 地域で採れるオーガニックハーブもラベルがついて並んでいました。

 ハーブティはよく利用されるとのこと。

 それから隣のカウンセリングルームがあいていたので、中を見学。

 落ち着いたオレンジ色のソファーがおいてあったり、中庭から植物が見えるような工夫がしてあります。

 

 

カウンセリングルームの一室 奥は緑がみえる中庭がある

 その他、サイコセラピスト(心理療法)が主として使うお部屋や、カウンセラー、ヘルスプラクショナー、地域関係者の向けの専門教育を行ったりする会議室などもありました。

 

 

会議室研修室

 この会議室からも緑が見える仕組みで、わざわざ、植えてあるのだそう。

 廊下には、いろいろな機関、団体から表彰された賞状がかかっており、国連の難民救済組織から20年以上の長年の功績で表彰されたもので、日付は2011年になっています。

 

 

この団体に送られた表彰された賞状が数多く並ぶ


 

 

国連の組織から送られた賞状

 続いて、トリートメントルームに案内され、広々としたスペースに、やはり、窓から緑が見えるようになっています。

 

 

セラピールームの一室

 訪問した時間は夕方でしたが、自然光が十分で、とてもリラックスした環境を作り出していました。

 私達は、このお部屋でお話をすることになりました。

 ファンデーションハウス&ジェニーさんとの時間は、約1時間を予定していましたので、私自身、見学、お互いの自己紹介の後、お話伺える時間は、正味30分強の時間になるかな?  と想像、予め、ある程度の質問事項をまとめていました。

 さて、ここで、ちょこっと裏話ですが、実はこの準備は、今回の出張準備の中で、大変だったことの一つです。

 「自然療法をする人が、どのように関わっているのかを知りたいな」

 と思ったのですが、まずは、お会いするにあたり、団体のことを知っておくことが大切と思い、リサーチし

 始めたところ、その、情報の多さゆえ、深みにはまり、脳細胞がおかしくなりました(苦笑)。

 難民という、日本で身近な存在ではない言葉、下調べをする段階で、このようなトラウマケアを行政や地域にからめて、総合的に行っている組織が日本にはないこと、また、私自身も、トラウマケアの専門家ではないので、比較イメージがなく、どこまで準備すればよいか? 自分でも訳が分からなくなることも。

 最終的には、このワークについて述べられた、PhD博士論文まで目を通している自分も・・・息子が寝た夜中に、ごそごそと、目をこすりながら・・・慣れない英語で、時間的にギブアップしたところも多かったのですが、印象に残ったのは、やはり、ケーススタディでした。

 例えば、アフリカのタリバンから逃れてきた女性の話。家の中に男声の兵士が入ってきて、着ているものから持っているものまで、何から何まで奪っていく・・・監禁される・・・人間の生活とは思えない生活が続く・・・その中で、自分は逃れてきたが、妹は、まだ現地に残っていて、怖い、痛い、苦しいと連絡が来る度に、過去の記憶と、妹を案ずる気持ちで、心がはちきれそうになる。

 まったく、眠れないし、身体のあちこちが痛くなる・・・そのようなトラウマを持った方が、ハーブやタッチセラピーを介して、どのような変化をしていくのか?

 そんな、ストーリーが書かれています。

 トラウマといっても、戦後、豊かな国に育った私には、とても考えられない世界で、想像するだけで、胸が痛く、呼吸が、あらくなりました。

 ・ ・・少し話がそれましたが、ジェニーさんとの時間に戻ります。

 トリートメントルームで、ジェニーさんからは、ファンデーションハウスの年間報告書を頂き、コンプリメンタリーセラピーに関係のあるページを教えて頂きました。

 

 

機関誌の中にはナチュラルセラピーの活動を紹介している

 ハーブのこと、トリートメントのこと、そして、ヨガの写真もありますが、ジェニーさんは、実はヨガの指導もします。こことは違う場所でも、長年マタニティヨガなどのセッションもしているとのこと。

 さて、私からのインタビューですが、自分のメモを確認しつつ、ジェニーさんが、この活動を表現する中で、強調された部分をひろって、そこを聞くという風に、自然に流れました。

 ○ カウンセラーや心理専門家、そして、セラピストとの協力のしくみが、どのように作られていったのか?

 ○ 公の場でも表現している「ユニークなインテグレイティット(統合)システム」の意味

 ○ 実際に、強いトラウマを抱える人を迎えるにあたっての工夫

 など、いろいろなお話を伺うことができました。ここでは、カウンセリングサービスに加えて、ハーブなどの処方、ボディマッサージなどのトリートメント、家庭でも使えるアロマセラピーオイルの処方などが、専属プラクティショナーから、無料で受けられるようになっています。

 そして、数多くあるプログラムの中で、コンプリメンタリーセラピーが、トラウマケアの中でも非常に重要な役割をしていて、日本では、例にないようなモデルについて貴重なお話を伺うことができました。

 

 

セラピールームにジェニーさんと一緒に。タイマーで撮影

 ジェニー先生、ありがとうございます。

 帰りは、近くのバス停まで、車で送っていただきました。

 その夜は、シティセンターに移動、エンデバーカレッジのアン先生と、先生の友人でアキュパンクチャーの方との夕食を共にしました。

 

 

 

★ 専門家同士の 「リファーラルシステム」   

 この日は、エンデバーカレッジのメルボルン校のアン先生とお会いして、夕食を一緒にとることになりました。

 実は、前々日にホテルまでお電話くださって

 「この間は、本当に充実した楽しい時間だった。ありがとう! その後の滞在はどう? 楽しんでる?」

 と、声をかけてくださりつつ

 「もしも、YOSHIKOが興味あるのだったら、私は今、学校外のクリニックでもクライアントをもっていて、最近はIVFサポート(体外受精のサポート)のナチュロパシーアドバイスもしている。そこでは、アキュパンクチャリスト(鍼師)と一緒に仕事をしているのだけど、彼女の話も聞いてみたい?」

 と声をかけて下さったのです。

 私にとっては、短期間の滞在ですし、現地の方に、いろいろとお話を伺えるチャンスがあるならば、どんどん吸収したい。このような嬉しいことはないわけで、「ぜひ!」とお願いしました。

 アンさんに再会して、鍼師さんのいるクリニックの下まで移動。

 クリニックは、メルボルン市内のど真ん中の一室でした。それから、3人でレストランへ。イタリアンレストランになりました。

 

 

アン先生とアキュパンクチャリストのジャシンタさん

 お話を伺った方は、鍼師のジャシンタさん。

 ジャシンタさんは、一般のクライアントも見ますが、Infertility(不妊)のクライアントも多く、関わって8年くらいのご経験があるとのこと。

 アン先生とは別のクリニックですが、場所が近いこと、専門が違うが、信頼関係があるということで、同じクライアントをみたりという、お互いにリファー(紹介)し合っているとのこと。

 IVFサポートについて、鍼師さんがどのような形で行っているか、また、どのような効果を実感されているかなどに、ついてお話を伺いました。

 実際には、鍼師が行うIVFサポートでは、一般的なプロトコールがあり、それを基本にしつつ、クライアントのエネルギーレベルを観ながらホリスティックに治療しているとのことでした。

 代替医療・自然療法のプロが関わるIVFサポートでは、担当医のドクターの治療スケジュールを考慮して、そのリズムを崩さないように、かつIVFトリートメントが、より最大の効果を発揮するように補完的に行われる仕組みがあるとのこと。

 研究によると

 ○ 理想的には、移植の前後1日に、鍼を行い、生殖器に関わるエネルギーレベルを高める。

 ○  その1週間後までは、特定の筋肉の緊張がある場合には、解きほぐし、そして鎮静効果、エネルギーレベルで
   リラックスに導くことを意識する。

 ○ 着床が進み、妊娠が成立した際には、今度は、元気な赤ちゃんが生まれるまでの妊婦さんと胎児の健康を
   サポートされるようなプログラムに移行する

 とのこと。

 その他、IVFの準備プログラム、(ママの妊娠、治療に供えての身体作り、卵子を質のよいものに導く)などもあることを伺いました。

 アン先生からのお話では、ナチュロパスの関わる時には、栄養や生活のアドバイス、ハーブの処方が行われるとのこと。

 ・・・いろいろとお話を伺っていると、チームアプローチ、ドクター、ナチュロパスとの間との、「リファーラル(紹介)」の話がよく出てきます。

 また、出張準備をしている過程や、ファンデーションハウスのジェニー先生からのお話の中でも、インテグレイティッド(統合的)アプローチ、や専門家同士間の協力に関して「リファーラル」という言葉が、本当によく出てきていました。

 私自身、実際にお話を伺っていくにつれて、この国には、ヘルスケアプロフェッショナル間のリファーラル(紹介)システムが、非常に浸透しているのだなぁと感じました。

 そこで、どうして、このようなリファーラルのシステムが進んでいるのか? と伺ったところ、

 「それは、当然のことよ!  クライアントを私だけで抱えて、他の人に渡さないようなんて考えは好きではないし、チームで仕事をした方が、より総合的なアプローチができるもの。そして、特に不妊プログラムの男性のクライアントなどは、いくつかの専門家にチームでみてもらっていると思う方が、より信頼関係を築きやすく、安心し、より積極的に参加してくれる傾向にありますからね。」

 「そして、もうひとつ大切なポイントだけど、やはり効果を出したい。自然療法も鍼も、そうだと思うけれど、西洋医学と違って、その人のエネルギーを高めるものだし、自然のペースに任せて改善していくものだから、効果がゆっくり、総合的にでてくるわよね。だけど、クライアントには、私達のすることの知識がないから、効果に対して、その速度や変化の質に気づきにくく、途中で、なんとなく諦めてしまうこともケースも多いの。でも、そこで2つ、3つ、別のアプローチが加わると、効果が出てくるのが、はっきりとクライアントに実感してもらえる。それは、私達にとって嬉しいことだし、仕事をしていて、楽しいと感じることだわ」

 「効果を感じる・出すということは、クライアントのために、何よりも大切なことだし、それを続けているとことで、最終的には、私達それぞれのためにもなるのよ。仕事の評価にも繋がるわけだから」

 などとお話してくださいました。

 

 

イタリア料理店で貴重なお話を伺う

 アン先生は、追加の情報で、

 「豪州では、教育の段階から、カリキュラムの中で、ドクターや他の専門家とのリファーラルの仕方、手紙の書き方、その意味を、勉強するようになっているのよ。これは国の指示で、そういうカリキュラムが組まれているのであって、私達のカレッジだけではないわよ」

 と教えてくださいました。

 日本で、ここまで進むというのは、いつの日になるのかな?  と感じるけれど、まずは、個人レベルでの変化で、このようなシステムの数が増えれば、理想的だな・・・と思いながら話を聞いていました。

 「リファーラル」という習慣。

 それは、また、この後訪問した、シドニーでより強く、実感することになります。

 このリファーラルシステムが一般的なオーストラリアでは、ある特定の人だけに起こるのだけでなく、習慣的にさえなっているのです。

 お別れする時に、アン先生には  

 「今回は少しだけだったけれど、また、次に来たときには私の働くクリニックや、その他専門家など、いろいろ紹介するわね」

 と声をかけて頂きました。

 アン先生、素敵な時間をコーディネートして頂きありがとうございました。

 また、お会いできる日を楽しみにしています。

 

 

まとめ

地域 メルボルン

訪問場所 
● ENDEAVOUR COLLEGE OF NATURAL HEALTH エンデバーカレッジ オブ ナチュラルヘルス
● Foundation House Melbourne

出会った専門家
● Anne Howard先生 
  ナチュロパシー、ハーバルメディスン、ニュートリション、シニアレクチャー
● Jenny Adams先生 
  ナチュロパシー、ハーバルメディスン、ボディワーク、ヨガティチャー

 

参考

オーストラリアの自然療法の特徴
● 多くのコースは大学のカリキュラムになっていて、通常は学ぶ期間は2年生から4年生程度。
  コース終了時には学位が取得できる。
● 上記コースはナチュロパシー、ハーバルメディスン、ニュートリション(栄養学)、ホメオパシー、
   アキュパンクチャー(鍼)などがある。
● 大学は公立もあるが私立が多い。カリキュラムは国や州で定められた内容がカバーされる必要がある。
● 学費は学位コースで300〜500万円程度(日本円2012年1月現在)。
●  各私立大学は学位コースの他、一般公開している1日だけのイントロダクションセミナー、ショートコース
  やディスタンスラーニングコースなどを設置している。

 

* ナチュロパシーについて
自然療法を組みあわせて処方、それぞれの療法の相乗効果を最大限に引き出すメッソッド。通常はハーバルメディスン、ニュートリション、ホメオパシーをメインとしながら、ボディワーク、フラワーエッセンスなどの組みわせで処方される。アメリカが発祥地であるが、本国では医者のみがナチュロパスになれるため、臨床人口は少ない。世界的に見ると、豪州のナチュロパシーは普及率が高く、そのほか、カナダなどでも行われる。

 

 

 

オーストラリアの自然療法 海外出張報告 A
〜「アロマティックメディスン」のロン・グーバ氏を訪ねて〜
はこちらから!

 

嵯峨先生の講座: 米国キネシオロジー財団認定ブレインジムコースはこちらから!

嵯峨先生の講座: ベビーケア基礎コースはこちらから!