津波、余震、FUKUSHIMA――。
3月10日以前には想像しえなかったキーワードで、国際社会から注目を集めるようになった日本。海外メディアの反応や、外地に住む友人・知人達から寄せられる情報を積み重ねていくと、例えば、飛行機は無事に東京に寄航してくれるのだろうか? Made in Japanのお土産を買っていくのはどうなんだろうか。到着地の空港で線量測定されるのだろうか? などなど、様々な“未知”が入り混じる、これまでに感じたことのない類の漠然とした不安をどこか意識しながらの出国となりました。
振り返れば、杞憂で済んだことも多くあり、それも有難いことです。
さて、今回の2011年春季国際部海外出張は、前半の目的がこれで4回目の参加となる、ロネ・ソレンセンによるプロのフェイシャルリフレクソロジストを対象とした「インターナショナルトレーニングウィーク(以下TW)」。4月25日〜5月1日までの一週間を、日本から参加する方に帯同する形でスペイン東岸、バルセロナより北へ車で2時間のビーチリゾート、プラヤダロで過ごしました。以前のコラムでも書いていますが、ここでの私の役割は旅のコーディネート、テキストや必要な書類の翻訳、現地での日本語通訳、そして様々な雑用・・・といったところになります。
後半はイギリスへ渡り、同国内を東奔西走。ロンドン、ケント、マンチェスターと訪問し、それぞれの地で活躍する自然療法界では世界的な知名度を誇る先生方に会い、今秋の来日に関する事柄を打合せてきました。IMSIでは、毎年様々なビッグネームを海外から招聘していますが、こうした方々との窓口は私が務めることがほとんどです。日本来日に関するコーディネートはもちろん、契約内容の刷り合わせやスケジュール管理、日本国内での通訳やアテンド、その他こちらも諸々の雑務を一手に引き受けているのです。
今回は特にIMSIが今年から手がける新しいイベントの柿落としも兼ねているため、私の責任もいつにも増して重く、いくつもの案件を抱えての旅となりました。
雨で寒いスペイン
4/25(月)。スペイン東北部にあるプラヤダロは冴えない空模様でした。
「到着日はBad weather(悪天)。そこから神様と“お話”して、太陽を引っ張り出してくるの。これが、私のトレーニングウィークの儀式よ。」
ロネのお決まりの口上を聞きながら、曇天を見上げ思わず私も天に祈りました。地中海は快晴じゃなくちゃ始まりません。初めてのスペイン、初めての地中海、初めての青空セラピスト合宿を体験しに、日本から遥々1万キロを飛んできてくださった方をお連れしての旅ですから、Spain timeだけじゃなくて、ヨーロッパ中の人たちが憧れて求めて止まない Spanish sunshine! も、ぜひ味わってもらいたい。(この願いは遂に、僅かしか聞き入れられなかったのですが・・・)
さて、今回の参加者は合わせて10人と、TWにしては珍しい小さなグループとなりました。欧州各国での経済危機、スペインで発生すると噂されていたストのデマなど、社会情勢のマイナス要因に引きずられた結果のようです。
とはいえ、デンマーク、ポーランド、チェコ、イギリス、ジャージー島、シンガポール、そして日本、と、その冠に相応しく、様々な国と地域から集まりました。
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day1 多発性硬化症に対するトリートメントプラン
day2 フェイシャルリフレクソロジーによる感情のリリース
day3 リウマチ障害
day4 フェイシャルリフレクソロジーとPTSD
day5 目の健康と美しさ フェイシャルリフレクソロジーと
チャイニーズアイセラピー
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5日間ダイジェスト
「TWって、一体何をするんですか? ロネのコースとどう違うんですか?」
生徒さんから聞かれることがあります。
ここで再度説明しておきますと、TWで行うことは「ワークショップ」です。
ロネの数多ある、専門性の高いディプロマコース、サティフィケートコース(基本となるフェイシャルリフレクソロジーや、ニューロフットリフレクソロジーに加えて使っていける“ツール”のコースを含む)の内容の一部や、ソレンセン式セラピーが長年、または、世界中で症例を積み上げてきた実績のある疾患、症状に対する“protocol” =トリートメントプラン、をグループディスカッションしながら、確認していくことを、ロネは目的としています。
例えば、
Day1 では、まずイギリスからのフェロー(日本語にすると、姉妹弟子、同門の仲間、といった意味でしょうか)、グラハムが取組んでいる、地元の多発性硬化症専門病院でのケーススタディが共有されました。
彼がどのようにして、このプロジェクトに関わることになったのか、多発性硬化症という病気と向き合うことの難しさ、多用しているツールや、ポイント、それを選んだ理由・・・など。
他にも、現場で出くわす意外な症例、例えばフェイシャルリフレクソロジーで快復に向かっているにも関わらず、あえて逆戻りの治療を選ぶクライアント心理など、まさに実績を積んでいるフェローしか語ることのできない、生の声を聞くことができました。
ロネからは続いて、病理の解説。医学生ではないセラピストでも、注目すべき分類、問題を引き起こしている臓腑や器官の理解、五行説・経絡との相関性を整理していきます。
多発性硬化症で理解すべきことは、これは免疫系疾患であり、その点ではがんと同じ考え方ができるということ。フェイシャルリフレクソロジーでいうと、黄色の経絡。有効なツールは、NPトリートメントだと教わります。
Day2は感情のリリースについて。ロネ曰く、
「解釈できない不可解な夢。それは全てトラウマのリリース」
だそうです。
トラウマが発端となり、深刻な病気に発展するまでに辿る経過、現れてくる症状などを、ロネが抱えてきたクライアントのケースヒストリーから知ります。
このほか、頚椎ごとに、そこを支配する器官、感情、疾患について学び、顔に存在する脊椎のマイクロマップを用いた脊椎の扁平をリリースするテクニックのデモンストレーションをみていきました。
Day3のリウマチ障害は、数多くあるリウマチ障害について、セラピストとして病名ではなく、どこに注目すべきかをロネが解説。
ロネによると、リウマチはその種類によって、6つのエレメントに分類ができるとのこと。その経絡によって、6つのトリートメントパターンが考えられるというのです。
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この日はほとんどの時間をグループに分かれて、ハンドアウトに与えられている6つのケースヒストリーについて考察し、意見を出し合いながら、最適なトリートメントプランを作り上げるという作業を行いました。
国によって、IRFIが展開しているコースの種類は違うので、必然、フェローの持っているツールも異なります。
お互いに刺激を受けながら、知らないテクニックについてはアドバイスしあったり、相モデルで試しあったりします。国境を越えた横のつながり、これもTWで得られる無形財産のひとつです。 |
Day4は、日本から来た私達にとっては、皮肉にもタイムリーなトピック。PTSD (Post Traumatic Stress Disorder) 心的外傷後ストレス障害、について。
私はこのとき初めて知りましたが、アメリカの学会では、自然災害後のPTSDは医学的症例としてカウントされないのだとか。
ロネは現在、アメリカで退役軍人の生徒が行っている、イエローリボン関連施設でのフェイシャルリフレクソロジーとチベット式スカルプ&ネックの活用に、大きな期待を寄せているとのことです。
ここでは主に、幻肢痛に苦しむ退役軍人に対して、ミラー療法に代わる治療法としてロネのセラピーを導入し始め、症例が次々と挙がってきているといいます。
ファンドレイジング(資金集め)のために、ロネは「ネックレスプロジェクト」を立ち上げ、五行の色で作られたスワロフスキーのネックレスをIRFIウェブサイトや、クラスの中で販売。売上の一部を、イエローリボンプロジェクトに充て、ゆくゆくは医学会に発表したいと熱く語っていました。
人は過酷な状況に長期置かれ、ストレス過剰になると、副腎がアドレナリンを過剰供給するといいます。そのため、PTSDのトリートメントプランは、ベースは原因である胃経で考えながらも、症状をもたらしている肝/胆のう経に属する内分泌、副腎へのアプローチもツールで加えていくのが良いと判断していくそうです。
また、深く刻まれたトラウマでは、バイポーラ(双極)効果を望む場合が多いため、ニューロフットの太陽神経叢バランシングも組み込むことを薦められます。「テラピアテンプラーナ」(詳細はこちらのコラムからhttp://bit.ly/iwH55L)では、更に手からのアプローチを加えていくといいます。セラピストにとって、道具=テクニック、を多く持ち、適切に使いこなせる知識を正しく身に付け、実践の中で効果的に使う柔軟な発想を持つことは、幅広いクライアントニーズに対応するには必須と、毎回ロネは説きます。
Day5は、多くのフェローにとって、お初となる“目”に特化したソレンセンシステム。
日本では去年から、世界に先駆けてディプロマコースを開講し、今度の9月で二期目となります。目、なだけに、「百聞は一見にしかず」と言ったところでしょうか。
この日は、すぐにロネによるデモンストレーションに入り、とにかく、手を動かそう!の日。相モデルを組んで、深い眼窩も、平らな眼窩も・・・TWなら色んな骨格の顔ですぐに技術を練習できる! こんなチャンスは滅多にありません。
こんな具合に、日替わりで、集まった人の個性とキャリアを活かしながら、ジャズセッションさながら、一期一会の一週間が過ぎていきます。
この間、三食共にし、場合によっては部屋も一緒。お互いの顔や手足を毎日労わるように、相モデルでパートナーを組んで、触れていると・・・タッチの力を、それも強力なパワーを、手で心で、どんどん感じるようになっていきます。
言葉が通じなくても、共通の歴史や文化がなくても、顔のデポジットで辛いところはわかる。解したその顔の色の変化で、体調を推し量ることができる。翌日、晴れ晴れとした表情で食堂に入ってくる昨日のパートナーの肌を見れば、今日はこのツールも入れてあげようという気持ちが自然と沸いてくる。
ロネがTWに拘り、続けている理由。4つのシーズンを重ねることで、私もその思いの一旦を大事にしていきたいと、僭越ながら考え、行動できるようになってきました。
今年のグループは、とってもインタラクティブ! 初日から、言葉の壁もなんのその、どの国旗も入り混じって、食卓でも会話に花が咲き。お互いがお互いに、心地いいと感じる空気を作り出せる、良いケミストリーがあったようです。
コーディネーター冥利に尽きる瞬間を、今回も味わせていただき、ご参加いただいた生徒さんには心から感謝申し上げます。
バルセロナに戻った夜、バルセロナで年に一回のジプシーによる祭典に有志で出かけました。一週間程度行われているお祭りだそうで、スペイン各地の物産展、民芸品などが展示され、所狭しと立ち並ぶ大型テントの中では、威勢のいいフラメンコダンサーの掛け声が響き渡っていました!
ロネの娘・ソフィアも連れ立って、最後の夜をそれぞれに楽しみ、大きな大きな、スペイン名物のオープンサンドをみんなでいただきました。普段とは違う、ロネの顔を見ることができて、生徒さんたちにとっても、特別な思い出になったのでは・・・? と、老婆心ながら。
快晴のイギリス
ところ変わって、イギリス。ヒースロー上空に差し掛かると、思わずため息! カメラを出すのも忘れて、うっとり見とれてしまいました。
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快晴のロンドン近郊の上空。広大な牧草地を擁するイングランド南部、都市部に入ると連なるレンガの家々が織り成す大小様々な線とあいまって、緑のキャンパスに赤茶色の点線が描かれるよう。
箱の中に、小さな木や人形のほか、家や、橋、山や海、船などの景観を構成する様々なミニチュアを配して、庭園や名勝など絵画的な光景を模擬的に造り、楽しむ「箱庭」という表現がありますが、快晴の日に飛行機の窓からイギリスの街を見るとこの言葉を必ず思い出します。私は、これまでも幾度となく、イギリス上空を見下ろしてきましたが、2011年5月3日は忘れられないフライトになりました。その感動は、パディントン駅からタクシーにゆられ、数日前、ロイヤルウェディングで沸いた街並み、公園の中を抜けて、ホテルにチェックインしたときは、イギリスに帰ってきたいかも? と思ったほどでした。
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イギリスへ立ち寄った目的は二つ。ひとつは10月に二度目の来日を果たす、英国アロマセラピスト界の重鎮 ガブリエル・モジェイとの契約更改の確認。もうひとつは、11月にIMSI初の試みとして今年キックオフしたイベント「Touch For World International Week」にスピーカーとして招致している、英国クリスティホスピタル補完療法しチームリーダー ピーター・マッカレス、そして英国グリニッチ大学助産学前主任講師であり、補完医療マタニティプログラムリーダー デニス・ティランに会って、それぞれと必要な打合せを行うことでした。業務的な部分が多いので、ここでご報告は割愛しますが・・・
代わりに!
IMSIディレクターから、
「自然療法界広しといえど、巨匠たちのお宅に訪問できる機会に恵まれているのは、絢子だけなのでは? この世界で臨床を積み重ね、研鑽を積んでいくとどんな暮らしを営むことができるのか、在校生も卒業生も興味があるでしょうから、チャンスがあれば伺ってレポートしてみては??」
と、以前言われたことがあり。ハタシテ、これもある意味“未知”のまま、思い切って、各巨匠たちに
「打合せはご自宅でもいい?」
と聞いてみたところ、皆さん快諾!
こうして無事、今回の出張の裏目的「巨匠のお宅探訪」が実現したのでした。
お宅探訪〜ガブリエル・モジェイ編
イギリス到着日の夕方。荷解きも取敢えず、早速、ガブリエルとのアポイントメント。
ヴィクトリア駅で待ち合わせたのですが・・・。実は、私とガブリエルの間の不思議なジンクスがありまして。
「待ち合わせ場所で会えない」二人なのです。
お互い、プライベートになると出たとこ勝負な性分が災いしてるのかもしれませんが・・・(笑)今回も、携帯メールに
「駅のプレタマンジェ(サンドイッチカフェ)で4時にね」
とあったのですが、実はこのプレタマンジェ、喩えは悪いですが、東京の駅でいうと、宝くじ売り場並みにたくさんあるのです。駅の構内に一箇所、駅を取り囲むように+4箇所。
お互いにイメージしている「駅の」という部分が違うと、さぁ大変です。
今回も案の定、私は駅の2階にある店舗で待っていて、ガブリエルはターミナル外にある店舗を想定していたようです。携帯電話がなかったら、一生会えない二人だったかもしれません(笑)。
車で迎えにきてくれたガブリエル。ご自宅までの道中、近況報告、特に被災地の様子についての詳細を色々心配していた様子で、そこを私の知る範囲でお伝えし、続いて10月来日に関する諸々のサウンディングと、新規案件の可能性を報告(ガブリエルも大興奮! のIMSI×マクロビ業界コラボ企画について)など。
そして・・・いよいよご自宅へ! 場所はテムズ川の南、オーヴァルという駅から車で15分ほどの閑静な住宅街。猫と、パートナーとの3人暮らしです。
熱狂的なファンが世界各地にいると言われるガブリエル。そんなファンの皆様に申し訳ないのですが・・・先生の手料理を今回いただいてしまいました! そう、ガブリエルは料理上手な人なのです。
特製、スチームアスパラガスと、鮭のグリル、玄米チャーハン。付け合せはなんと、生姜の酢づけ・・・“ガリ”でした。マクロビファンのガブリエルらしいですね。
食後にいただいた、これまたガブリエル特製のハーブティーがとても美味しく、思わず「ブレンドを教えて!」と、ソファーから飛び上がってしまいました。
「Ayakoは好きって言ってくれると思ってたよ〜」
と、ガブリエルも嬉しそうでした。消化に良いブレンドだそうで、レシピは・・・10月のセミナーで通訳させていただくときにでも、公開させていただこうと思います。お楽しみに。
お宅探訪〜ピーター・マッカレス編
翌日は、ユーストン駅から特急電車でマンチェスターへ。ここも、去年10月に来たときは・・・天候も悪く、あまりいい印象がなかったのですが。今回は、晴天と新緑がキレイにベールをかけてくれているからか、清々しい印象を受けました。
本当にこの国は、お天気で表情を変えます。
ピーターを知る人は、誰もが彼のことを「Mr. Busy=おイソガ氏」と呼びます。(ピーターに関する詳細はぜひこちらから http://bit.ly/if5AKO)それもそのはず。自ら確立したクリスティホスピタル内の補完療法ユニットの活動に心血を注いでおり、臨床現場での施術から、博士課程の研究、ユニットの資金集めまで、彼が守備する範囲が広いからなのです。
具体的な一例を挙げるとすると・・・
サイバーナイフ治療をする患者さんが、メッシュマスクを被せられたときに陥るパニックを緩和するために、“Aromastix”(ブレンドオイルを染込ませたカートリッジが入ったリップスティック状の容器。鼻に近づけて使用)を嗅がせたり、スクイージーボールを持たせたり、横で話しかけたりします。術後回復期にリフレクソロジーや、ヘッドマッサージを施します。
ここまでは、日本の補完療法現場でも、ボランティアさんの手によって行われているケースがあるかもしれませんが、クリスティモデルで要となるは、セラピーの前後に、患者の唾液を摂取しておき、すぐに成分分析に回します。
身体がリラックスしたかどうか、セラピーによって体内にどういう化学変化が生じるのかのエビデンスを残すためです。
採取してすぐに解析を行い、結果の数値をまとめ、効果を測定するためのデーターを積み重ねていきます。
こうして膨大に蓄積されているのがクリスティの強みでして、それをピーター他、ユニットのメンバーが学会で発表し、成果を評価してもらい、補完療法ユニット運営のための資金を集める一助にします。
こうした活動のために超多忙を極めるピーターと、連絡を取り合ったり、まとまった時間を割いてもらうことは本当に貴重なチャンス! 院内にいるときでさえ、そんな状況で、ご自宅でもずっと論文の準備や、海外での学会資料作成に時間を費やしていると聞いていたので、とてもじゃないけど、ご自宅に押しかけるわけにもいかず。ピーター自宅編は、次回改めて挑戦したいと思います。
今回は、11月のセミナーと、同月27日に開催されるシンポジウムで行っていただくワークショップの骨子をブレストし、滞在予定を確認。色々なアイディアもいただき、英国内の最近の業界事情なども教えていただきました。
そして、最新著書にサインも添えて、プレゼントして頂きました!
タイトルは『ヒプノセラピー 臨床における補完療法的アプローチ』。催眠療法も西洋医学の現場で取り入れられているとは、さすが、補完療法先進国ですね。
お会いした翌日には、カナダへ発つと仰ってました。トロントのプリンセスマーガレット病院で、クリスティモデルの紹介・観衆、必要なトレーニングの提供と、補完療法導入のサポートをするのが目的だとか。
ピーターの活動が海を越え、経済圏をまたぎ、様々な国で広がりを見せているようです。この極東の地にも初上陸する11月。日本の病院関係者、統合医療を裾野から広げようとご尽力くださっているボランティアセラピストの皆様など、多くの方にピーターの軌跡と、クリスティモデルを知っていただきたいと思っています。
お宅探訪〜デニス・ティラン編
あくる日、今度は鈍行に揺られてロンドンから南西へ。英仏海峡の英国側玄関口、ドーバーを擁するケント州に向かいました。
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デニス・ティラン先生のお宅訪問です。
(デニス先生について、後日中村先生のコラムがIMSI TIMES Vol.9紙上でご覧いただけます! TIMES WEBでもリリースされています。http://bit.ly/iwH55L)
さて、デニスとは2007年にIMSIとアロマティーク共催で開講された「妊産婦に対する補完療法の導入と実際」という2日間のセミナーで、通訳としてお仕事させていただいて以来でした。(当時のコラムはこちらからhttp://bit.ly/myr39Q )
4年ぶりの再会にも関わらず、メールで図々しく「できれば貴女のお家にお邪魔したい!」と、頼み込んでしまいました(笑)こういうところは、末っ子気質が唯一役立つところです。 |
お昼過ぎ、デニスの地元の駅に到着すると、プラットフォームに艶やかなマダムが立っていました! 長閑な駅舎でそこだけがランウェイになったかのような、全身びしっ! っとした身だしなみで、すごくカッコイイ。
そのクールさとは裏腹に、私を見つけるなり、大きく手を振りながら両手を広げながら駆け寄り、大きなスマイルで「Welcome, Ayako!」とハグしてくれました。そして、乗り付けた車は・・・速そう! な、スポーツカー。車に疎い私でも、これは馬力ありそうだな〜と一目瞭然な一台。
洋の東西、様々な先生方とお会いしてきましたが、華やかな空気が誰よりも似合うのはこの女性だな、と、改めて思いました。
デニスのお宅は、
「私がイギリスに住むとしたら、こんなところ」
という憧れを全てパッケージにしたようなところでした。
森の中のひっそり拓かれた私有地に、小さなコミュニティ。木の葉が風に揺れる音と鳥のさえずりがBGMで、ポーチには季節ごとの花が咲き、裏庭にはお約束のBBQセット。シッティングルームには暖炉があって、昔ながらの家のレノベーションなので、天井が低くて、木の梁がアクセントになっている造り。
キッチンには私の憧れの独立型アイランドがあり、作業がしやすそう! 何よりも広々! そして、マホガニーの大きなテーブルが真ん中に置かれ、キャビンにはデカンタが並ぶダイニングルーム。クラシック過ぎず、グランド過ぎず、コンテンポラリーな調度品も違和感がない、色の組合せの妙にイギリスらしさを感じる、本当に素敵な、素敵な空間でした。
多くの講師がそうであるように、デニスもまた、自身が経営するExpectancyというスクールの本部は自宅の書斎。
ちなみに、イギリスでは、講座の開講はほとんど”weekend”、教室は構えず、ホテルの会議室だったり、病院内の研修室、大学の講義室などを間借りする、ヤドカリ営業も珍しくないのです。
こうした授業形態の場合、生徒は自宅からカウチ(マッサージベッド)を持参、車で通学してきます。
代わりに、スクール側は、コーヒー紅茶、ビスケットなどを用意してお迎えし、クラスによってはランチにスープとサンドイッチなどの軽食を準備することもあります。
ところ変われば、常識変わる、ですね。
閑話休題。
「好きに写真、撮っていいわよ〜」
と、言い残して、お茶を用意しに消えたデニスの言葉に甘えて、早速! 書斎の本棚をパシャリ。シッティングルームをパシャリ。ご家族のフォトギャラリーとなっていた廊下の壁もいただき。
その中に、チャールズ皇太子との一枚もありましたよ。ロンドン南部、クイーンメアリー病院で産後ケアに補完療法を取り入れ、その活動と功績が認められ、2001年にPrince of Wales’ Awards for Healthcare(ウェールズ公ヘルスケア賞)を授与されたときのものだそうです。
ミルクたっぷりの英国式“ホワイトティー”をいただきながら、お互いの近況を報告しあい、来る11月のイベントについての確認、イギリスの妊産婦領域の様々な実情や問題点を聞き、助産師教育の仕組みなどについても教えてもらいました。
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そして・・・待ってました! の、ランチタイム。
「Ayako、サーモン、好きよね?」
と言いながら、キッチンへ消えていくと、手際よく、ささーっと用意してくれたのは、こちらのプレートランチ。
美味しく頬張りながら、談笑。私のイギリス時代の話や、在住当事に遭った悲惨なNHS体験などを、楽しく語り、あっという間に時間が過ぎました。 |
最後に、玄関前で記念撮影。二人とも同じような表情をしていますね。
8月に東京で会いましょう〜と、また大きく手を振りあって駅で別れました。
最後に
スペイン、イギリス。この二カ国を行き来するようになって、5年が経ちました。今でこそ、様々な先生方とご縁ができ、こうして訪ねたり、招致したり、再訪いただく関係が紡げましたが、振り返ると試行錯誤、すったもんだの出張もありました。
その度に、社内外の様々な方からアドバイスを頂いたり、生徒さんからも温かい声援や励ましのメールをいただいたりしながら、IMSIの柱のひとつである国際性のパイプを太くし、そしてまた次の地平線へと、階段を踏み固めながら歩んできました。
2011年秋、IMSIはまたひとつ、挑戦させていただきます。お届けする国際セミナーのどれもが、それぞれの先生方の魅力と個性、専門性から学ぶことが多いとお約束できる内容となっています。海を越えずとも、言葉の壁に悩まずとも、この東京でIMSIをプラットフォームに世界と出会っていただけたら幸いです。
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